コラム

建築業界の一般的なお役立ち参考情報を掲載させていただいております。
掲載内容と異なるケースもございますので、関係機関等からの情報も併せてご確認いただければと思います。

地盤改良工事の費用・種類・流れを完全解説!失敗しない業者選び

目次

「地盤調査の結果から、地盤改良工事が必要になった」

予期せぬ工事と費用に、「一体いくらかかるの?」「どんな工事をするの?」と戸惑うこともあるでしょう。住宅事業者にとっては、見積り取得にも手間取り、業務が圧迫される場合もあるかもしれません。

この記事は、そんな不安を抱えるあなたのために、地盤改良工事の専門家として、以下の情報を分かりやすく解説します。

  • そもそも地盤改良工事とは何か、なぜ必要なのか
  • 費用相場は?
  • 工事の種類(工法)ごとの特徴

この記事を読めば、地盤改良工事の全体像が分かります。不安を解消し、安全で快適な住宅を実現するための一歩を踏み出しましょう。

地盤改良工事とは?その必要性

まずは、地盤改良工事の基本と、なぜこの工事が重要なのかを理解しましょう。

そもそも地盤改良工事とは何か

地盤改良工事とは、家を建てる土地の強度が不足している(軟弱地盤である)場合に、建物を安全に支えられるように地盤を補強する工事のことです。

家は基礎の上に建てられますが、その基礎を支えているのが「地盤」です。どれだけ頑丈な家を建てても、土台となる地盤が弱ければ、家は安定しません。地盤改良工事は、安心して長く住める家を建てるための、非常に重要な「基礎の基礎」をつくる工事と言えます。

軟弱地盤を放置するリスク

もし軟弱地盤を対策せずに家を建ててしまうと、将来的に深刻な問題を引き起こす可能性があります。

  • 不同沈下(ふどうちんか)
    建物が不均等に沈み込み、家全体が傾いてしまう現象です。
  • 建物のひび割れ
    家の傾きによって外壁や内壁、基礎コンクリートに亀裂が入ります。
  • 建具の不具合
    ドアや窓がスムーズに開閉できなくなります。
  • 健康への影響
    家が傾いていると、めまいや頭痛など、健康に悪影響を及ぼすこともあります。

これらの問題が発生すると、修復には多額の費用がかかるだけでなく、大切なマイホームの資産価値が大きく損なわれることにもなりかねません。

工事が必要になる地盤調査の結果とは

地盤改良工事が必要かどうかは、地盤調査の結果によって判断されます。戸建て住宅の場合、SWS試験(スウェーデン式サウンディング試験)という方法で調査するのが一般的です。その他の調査方法についてはこちらのコラムにて詳しく記載しています。

地盤調査では、地盤の硬さや軟弱な層の深さを調べます。その結果、建物の重さに耐えられない「軟弱地盤」であると判定された場合に、地盤改良工事が必要となります。

様々な要件を考慮して改良必要・不要を判定しますので、一概には言えませんが、「自沈層」と呼ばれる非常に軟弱な地層が地表近くに続いている場合などは、改良工事が必要と判断される場合が多いです。

地盤改良工事の費用相場

最も気になるのが費用面でしょう。ここでは、地盤改良工事にかかる費用を左右する要因や相場について詳しく解説します。

費用を左右する要因(工法・深さ・土質)

地盤改良の費用は、主に以下の要因によって変動します。

  • 工法の種類
    工法によって単価が大きく異なります。
  • 改良する深さ
    軟弱地盤が深いほど、一般的には杭を長くする必要があるため、費用が高くなります。
  • 土地の形状や広さ
    重機が入りにくい狭小地や傾斜地では、特殊な機械が必要になり費用が上がることがあります。
  • 地中の障害物
    過去の建物の基礎やコンクリートガラなどが地中に埋まっている場合、その撤去費用が別途発生します。

費用相場は?

地盤改良工事の費用は、採用する工法や地盤の弱さ、建築予定の建物の重さなどによって大きく異なります。30~40万円で済む場合から、100万~200万、さらにはそれ以上の費用が掛かる場合もございます。

敷地によって状況も違えば建築する建物も異なるわけですので、極端に言えば「向かいのお宅は地盤改良が無かったのに、うちは地盤改良が必要になった」ということも起こりうるわけです。

また、それぞれの地盤・敷地の状況によって適した工法は異なります。「この工法なら絶対安全」「この工法なら絶対安い」ということも基本的にはありません。

建築基準法改正で地盤も審査対象に

2025年4月の建築基準法改正(いわゆる4号特例縮小)において、地盤(基礎)の審査は「実質的に強化」されました。以前までは「4号特例」によって審査が省略されていた木造2階建などの建物が2号建築物になったことで、構造安全性のチェック(地盤・基礎設計を含む)が確認申請の対象に追加されました
具体的には建築確認申請書類に「仕様表(仕様書)」が追加されたことで、その項目に「地盤」の項目も増え、審査対象になったという事になります。

審査対象になったことで、改良無しであれば「その根拠」、改良工事を実施するのであれば「その設計の合理性(根拠)」を審査機関から質疑を受けることになります。お施主様や施工会社の希望云々ではなく、構造の安全性を合理的に示すことが、より一層重要になったという事を理解しておく必要があります。

【住宅会社の皆様へ】地盤のお困りごとは在住ビジネスへ

「この調査結果で改良工事は本当に必要なのだろうか」
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住宅設計者の皆様においても、地盤については専門的な部分になりますので、お悩みになることも多いのではないでしょうか。お困りごとがありましたら、まずは在住ビジネスにご相談ください。

在住ビジネスの地盤改良工事全国対応!地盤専門の技術者が適正な工法を選定し、複数の協力会社から見積りを取得します。狭小地擁壁現場など困難に思われる現場でも、まずはお気軽にご相談ください!

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地盤改良の主要な工法一覧と比較

地盤改良にはいくつかの工法がありますが、戸建て住宅では「表層改良工法」「柱状改良工法」「鋼管杭工法」の3つが昔から主に用いられており、3つ合わせて「一般工法」と呼ばれることもあります。

しかしそれ以外にも様々な工法があり、さらに細かく言うと、例えば「柱状改良工法」の中でも様々な種類があったりと、一口に地盤改良といっても地盤改良の種類は大変豊富です

ほんの一部ですが、それぞれ紹介していきます。

表層改良工法

  • 工法の特徴
    • 地表から2m程度までの浅い軟弱地盤を、セメント系の固化材と混ぜ合わせて固め、地盤の強度を高める工法です。
  • メリット
    • 浅い部分だけを改良するのであれば、工期が短く安価に済む場合がある。
    • バックホーで施工可能ですので、比較的狭い場所でも施工可能。

柱状改良工法

  • 工法の特徴
    • 土の中にセメントミルク(セメントと水を混ぜたもの)を注入しながら特殊なドリルで撹拌し、直径60cm程度のコンクリートの柱を何本もつくる工法です。深さ2m~8m程度の地盤に対応できます。
  • メリット
    • 多くの戸建て住宅で採用されており、実績が豊富。
    • 表層改良では対応できない、ある程度深い地盤にも対応可能です。

鋼管杭工法

  • 工法の特徴
    • 「鋼管杭」と呼ばれる鋼鉄製の杭を、硬い地盤(支持層)まで打ち込んで建物を支える工法です。深さ30m程度の深い軟弱地盤にも対応できます。
  • メリット
    • 六価クロムの心配が少ない。
    • 柱状改良などでは対応できない深い軟弱地盤にも対応。

木杭工法

  • 工法の特徴
    • 木材を杭として用いた工法です。基本的に木材には防腐・防蟻処理が施されています。
  • メリット
    • CO2排出量が少なく済み、六価クロムの心配が少ない。
※写真提供:兼松サステック株式会社

砕石工法

  • 工法の特徴
    • 砕いた石を締め固めながら地中に埋め込んでいく工法です。
  • メリット
    • CO2排出量が少なく済み、六価クロムの心配が少ない。
※写真提供:株式会社尾鍋組

コンクリートパイル

  • 工法の特徴
    • 杭状に固めたコンクリートを地中に埋めていく工法です。中に鉄筋が入れる場合もあります。
  • メリット
    • 六価クロムの心配が少ない。
    • 種類によっては、戸建て住宅だけでなく大きなマンションや橋の下などに使われることもある。
※写真提供:越智建設株式会社

種類豊富な地盤改良

上記の工法の他にも地盤改良には様々な種類があり、まだまだほんの一部です。ですが、地盤会社は全ての工法に対応できるわけではなく、会社ごとにできる・できない工法や得意としている工法が異なります。

在住ビジネスでは、地盤改良必要と判断された場合、全国約70社の協力会社ネットワークを活かし複数社の見積りを取得します。地盤調査結果から「どのような工法が適しているか」「その工法が得意な会社はどこか」を地盤専門の技術者が見極めた上で見積り取得しますので、安心です

地盤業務に関するお困りごとは、お気軽に在住ビジネスまでご相談ください。

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地盤改良工事のよくある質問

最後に、地盤改良工事に関して多くの方が抱く疑問にお答えします。

工事中の騒音や振動、近隣への影響は?

工事中の騒音や振動のレベルは、採用する工法によって異なります

どの工法であっても、工事開始前に近隣の方々へ挨拶回りを行い、工事の概要や期間を説明しておくのがベターでしょう。良好なご近所付き合いのためにも、事前の配慮を忘れないようにしましょう。

地盤改良した土地の資産価値はどうなる?

この点は非常に難しい問題です。

一概には言えませんが、地中に残るため、将来土地を売却する際に「地中埋設物」と見なされ、撤去費用がかかることから資産価値が下がる可能性があります。また、例えば建替えをするとしても「既存の杭を新しい建物にそのまま使う」ということができない場合が多いです。つまり、建替えの際は埋まっている杭を一度引抜き、また新たに地盤改良工事を行う、もしくは、既存の杭を避けて新たに地盤改良工事を行う必要があります。

在住ビジネスでは杭引抜き工事既存杭を避けた地盤改良工事のご相談も承っております。

※法人(住宅事業者)向けのサービスになります。個人のお客様は住宅施工業者様経由にてお問い合わせいただきますようお願い申し上げます。

まとめ

地盤改良工事は、予期せぬ出費となり不安に感じるかもしれませんが、家族が安心して暮らすための、そして大切な住宅を守るための重要な先行投資です。

この記事でお伝えしたポイントを最後にもう一度確認しましょう。

  • 地盤改良は、軟弱地盤から家を守るために必要な工事である
  • 費用や工法は、土地の地盤の状態によって大きく変わる
  • 工法には豊富な種類がある

住宅建築の際に地盤改良が必要になり、予期していなかった費用が発生する場合もあるでしょう。しかし、安心して生活するために必要なものであることをご理解いただけたらと思います。

ただし、そうは言っても「本当に工事が必要なの?」「見積りが大会のではないか」と感じることもあるでしょう。そういった場合は在住ビジネスまでお気軽にご相談ください。全国対応で地盤改良工事を承っております

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