「エアコンがない部屋の夏、本当に辛い…」「日中は暑くて集中できないし、夜は寝苦しくて何度も目が覚める」
そんな悩みを抱えていませんか?特に、賃貸物件でエアコンが設置できなかったり、工事費用が高くて諦めてしまったりするケースは少なくありません。
しかし、諦めるのはまだ早いです。エアコンがなくても、工夫次第で部屋を涼しく、快適な空間に変えることは可能です。
この記事では、エアコンがない部屋で夏を乗り切るための、今すぐ実践できる具体的な暑さ対策をご紹介します。お金をかけずにできる簡単な裏技から、扇風機やサーキュレーターを最大限に活用する方法、おすすめの冷却グッズまで、あなたの悩みを解決するヒントがきっと見つかります。
ただし、最近は室内でも熱中症になるほど暑い日が続いています。無理をせずエアコンのある涼しい部屋で過ごしたり、エアコンの設置を検討したりしましょう。また、こまめな休憩や十分な水分・適度な塩分の補給も忘れないようにしましょう。
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目次
【すぐできる】お金をかけずに部屋を涼しくする方法
まずは、特別な道具や費用をかけずに、今すぐ試せる簡単な暑さ対策からご紹介します。家にあるものを使って、手軽に涼しさを手に入れましょう。
凍らせたペットボトルを扇風機の前に置く
これは、エアコンがない部屋の暑さ対策として定番かつ効果的な方法です。
やり方はとても簡単。凍らせたペットボトルを数本用意し、水滴で床が濡れないようにタオルを敷いたお皿などの上に乗せ、扇風機の前に置くだけです。
扇風機の風が氷で冷やされたペットボトルの表面を通り抜けることで、ひんやりとした冷たい風が部屋に送り出されます。氷が溶ける際に周りの熱を奪う「気化熱」の原理も利用できるため、体感温度をぐっと下げることができます。
ハッカ油スプレーで体感温度を下げる
ドラッグストアなどで手軽に購入できるハッカ油を使えば、清涼感あふれる万能スプレーが作れます。
- ハッカ油スプレーの作り方
- スプレーボトルに無水エタノールを10ml入れる。
- ハッカ油を2~5滴ほど垂らしてよく混ぜる。
- 精製水(または水道水)を90ml加えて、さらによく振ったら完成。
このスプレーを体にシュッと吹きかけると、スーッとした清涼感で汗が引いていきます。網戸やカーテンに吹きかけておけば、窓から入る風が爽やかになります。入れすぎると刺激が強いので、少量から試すのがポイントです。
濡れタオルや打ち水で気化熱を利用する
気化熱とは、液体が気体(水蒸気)に変わる際に、周囲の熱を奪う現象のことです。この自然の冷却効果を利用しない手はありません。
- 濡れタオルを干す
部屋に濡らしたタオルを干しておくだけでも、水分が蒸発する際に部屋の熱を奪ってくれるため、室温の上昇を緩やかにする効果が期待できます。 - ベランダや庭に打ち水をする
日中の熱がこもったコンクリートのベランダに水をまくと、気化熱によって表面温度が下がり、部屋に入ってくる空気も涼しくなります。打ち水は比較的涼しくなる朝方や夕方に行うのが最も効果的です。
首筋や手首など動脈を冷やす
どうしても暑さが我慢できないときは、直接体を冷やすのが一番です。特に、太い血管(動脈)が皮膚の近くを通っている場所を冷やすと、効率的に体全体の熱を下げることができます。
- 首筋(左右)
- 手首
- 足首
- 脇の下
- 足の付け根
これらの場所を、冷たいシャワーを浴びたり、濡れタオルや保冷剤を包んだタオルを当てたりして冷やしましょう。短時間でも体が楽になります。
扇風機・サーキュレーターの効果的な使い方
扇風機やサーキュレーターは、ただ回すだけではもったいないです。空気の流れをコントロールすることで、その効果を何倍にも高めることができます。
サーキュレーターと扇風機の違いと使い分け
まず、似ているようで役割が違う2つの家電について理解しておきましょう。
- 扇風機
人に直接風を当てて涼しくさせるのが主な目的です。風が届く範囲は比較的狭く、直線的ではありません。 - サーキュレーター
「サーキュレーターとは、部屋の空気を循環させることを目的とした家電」です。パワフルで直線的な風を遠くまで送ることができ、部屋全体の空気をかき混ぜるのに適しています。
エアコンがない部屋では、空気を効率的に動かせるサーキュレーターが特に活躍します。もちろん、扇風機でも配置を工夫すれば同様の効果を得られます。
外の涼しい空気を取り込む配置方法
外の気温が室温より低い夜間や早朝は、外の涼しい空気を効率よく部屋に取り込みましょう。
- 窓を開け、その窓際にサーキュレーターを「部屋の内側」に向けて設置します。
- スイッチを入れると、外の涼しい空気が勢いよく部屋の中に引き込まれます。
- このとき、部屋の対角線上にある別の窓やドアも開けておくと、空気の通り道ができてさらに効率がアップします。
室内の熱気を効率よく外に排出する配置方法
日中に室内にこもってしまった熱気は、天井付近に溜まりがちです。この暖かい空気を外に追い出すことで、部屋を涼しくすることができます。
- 窓を開け、その窓際にサーキュレーターを「部屋の外側」に向けて設置します。
- サーキュレーターの角度を少し上向きに調整し、天井付近に溜まった熱気を窓の外へ排出するように風を送ります。
- この方法も、別の場所にある窓を開けて空気の入口を作ってあげると、よりスムーズに熱気を逃がせます。
窓まわりの工夫で日中の熱を遮断する
部屋が暑くなる最大の原因は、窓から差し込む直射日光です。日中の熱をいかにシャットアウトするかが、涼しい部屋を保つための鍵となります。
遮光カーテン・すだれで直射日光を防ぐ
最も手軽で効果的なのが、遮光・遮熱効果のあるカーテンやすだれを活用することです。
- 遮光カーテン
光を遮るだけでなく、熱を遮断する「遮熱」機能がついたカーテンを選びましょう。カーテンを閉めておくだけで、室温の上昇を大幅に抑えることができます。 - すだれ・よしず
日本の夏で古くから使われてきた知恵です。窓の外側に設置することで、直射日光が窓ガラスに当たるのを防ぎ、日陰を作ってくれます。風通しが良いのもメリットです。
ベランダにグリーンカーテンを設置する
ゴーヤやアサガオなどのつる性の植物をネットに這わせて作る「グリーンカーテン」も、非常に効果的な暑さ対策です。
植物の葉が日差しを遮ってくれるだけでなく、葉から水分が蒸発する「蒸散」という働きによって、周囲の温度を下げてくれます。見た目も涼やかで、癒やし効果も期待できます。賃貸物件でもプランターを使えば手軽に始められます。
効率的な換気のタイミングと方法
換気は、タイミングと方法が重要です。間違った換気は、かえって部屋を暑くしてしまいます。
- 換気のベストタイミング
外の気温が室温よりも低くなる「早朝」と「夜間」です。日中の暑い時間帯に窓を開けると、熱風が入ってきて逆効果になるので注意しましょう。 - 効率的な換気方法
空気の入口と出口を作るため、2ヶ所以上の窓やドアを開けるのが基本です。部屋の対角線上にある窓を開けると、最も効率よく空気が流れます。サーキュレーターを併用すると、さらに短時間で空気を入れ替えられます。
【シーン別】エアコンなしの部屋の暑さ対策
ここでは、生活のシーンに合わせた具体的な暑さ対策をご紹介します。
寝苦しい夜を乗り切る睡眠環境の整え方
夏の最大の悩みである「寝苦しさ」。快適な睡眠のために、環境を整えましょう。
- 冷感素材の寝具を使う
肌に触れるとひんやりする「接触冷感」素材の敷きパッドやシーツ、枕カバーを使いましょう。寝返りをうつたびにひんやり感が得られ、入眠を助けてくれます。 - 扇風機の風は壁に向ける
扇風機の風を直接体に当て続けると、体温が下がりすぎて体調を崩す原因になります。扇風機は壁や天井に向け、跳ね返ってくる優しい間接的な風で部屋全体の空気を動かすようにしましょう。 - 寝る前にぬるめのシャワーを浴びる
寝る1~2時間前にぬるめのお風呂やシャワーを浴びると、一時的に上がった体温が下がるタイミングで自然な眠気が訪れます。 - 氷枕や湯たんぽ(水枕)を活用する
昔ながらの氷枕は、頭部を効果的に冷やして快適な眠りをサポートします。
日中の在宅ワークを快適にする工夫
日中の暑さは、仕事や勉強の集中力を奪います。快適な環境を維持するための工夫を取り入れましょう。
- 卓上扇風機や携帯扇風機を活用する
自分の周りだけでも涼しくするために、小型の扇風機は非常に便利です。 - こまめな水分補給を心がける
喉が渇いたと感じる前に、意識的に水分を摂りましょう。気づかないうちに脱水症状になっていることもあります。 - 涼しい服装を心がける
吸湿性や速乾性に優れた素材の服を選び、体を締め付けないゆったりとしたデザインのものを着るのがおすすめです。
賃貸物件でも可能な暑さ対策
「賃貸だから大掛かりなことはできない…」と諦める必要はありません。
- 貼って剥がせる窓用断熱シート
窓に貼るだけで日差しや熱をカットしてくれるシートです。原状回復が可能なタイプを選べば、退去時も安心です。 - 突っ張り棒やすだれ用フックの活用
壁に穴を開けなくても、突っ張り棒やすだれ用のフックを使えば、すだれや遮光カーテンを簡単に設置できます。 - プランターでグリーンカーテン
ベランダにプランターを置けば、賃貸でもグリーンカーテンに挑戦できます。
これまで紹介してきたペットボトルやハッカ油、サーキュレーターの活用法なども、もちろん賃貸物件で問題なく実践できます。
「それでもやはり暑い…」
そういった場合はエアコンの設置を検討することもあるかと思います。その際は是非、住宅設備保証への加入も検討してみてください。在住ビジネスの住宅設備保証は、機器購入時の金額100%まで最大15年間保証いたします。詳細は下のボタンからご確認・お問い合わせください。
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おすすめのひんやり冷却グッズ
様々な工夫をしてもまだ暑い場合は、便利な冷却グッズの力を借りるのも一つの手です。
工事不要の冷風扇・スポットクーラー
エアコンの設置が難しい部屋でも使える、移動可能な冷房器具です。
- 冷風扇・冷風機
水が蒸発する際の気化熱を利用して冷たい風を出す仕組みです。エアコンほど強力ではありませんが、扇風機よりは涼しい風が出ます。ただし、部屋の湿度が高くなるというデメリットもあるため、換気しながら使うのがおすすめです。 - スポットクーラー
小型のエアコンのようなもので、冷たい風を出す代わりに背面から温かい排熱が出ます。排熱をダクトで窓から逃がす必要がありますが、部屋の温度をしっかりと下げることができます。
寝具に敷く冷感マット・敷きパッド
寝苦しい夜の強い味方です。様々なメーカーから高機能な商品が販売されています。
選ぶ際は「Q-max値」という指標を参考にしましょう。「Q-max値とは、肌が生地に触れたときの冷たさの指標で、数値が高いほどひんやり感じます」。一般的に0.2以上あれば接触冷感素材とされています。
首元を冷やすネッククーラー・アイスリング
手軽に体を冷やせるアイテムとして近年人気が高まっています。
- ネッククーラー(電動タイプ)
ペルチェ素子という仕組みでプレートが直接冷たくなり、首元を効率的に冷やします。 - アイスリング(PCM素材)
28℃以下の環境で自然に凍結する特殊な素材(PCM)でできています。冷凍庫に入れなくても涼しい場所に置いておくだけで繰り返し使え、結露しにくいのが特徴です。
エアコンがない部屋のよくある質問
最後に、エアコンがない部屋に関するよくある疑問にお答えします。
外より部屋の中が暑い原因と対策は?
「外は涼しいのに、なぜか部屋の中だけ蒸し暑い…?」と感じることはありませんか。その主な原因は以下の通りです。
- 窓からの直射日光
日中に太陽の熱が部屋の中に直接入り込み、熱が蓄積されます。 - 建物の蓄熱
コンクリートや壁、屋根が日中の熱を吸収し、夜になってもその熱を放出し続けるため、室温が下がりません。 - 家電製品の排熱
冷蔵庫やテレビ、パソコンなどの家電からも熱が放出されています。
対策としては、これまでご紹介した遮光カーテンやすだれで日中の熱を遮断し、夜間や早朝にしっかり換気して熱を逃がすことが基本となります。
夏は窓を開けるべき?閉めるべき?
これは状況によって異なります。基本的な考え方は以下の通りです。
- 日中(外が暑いとき) → 閉める
外の気温が室温より高い時間帯は、窓を閉めて熱風が入ってくるのを防ぎましょう。遮光カーテンも閉めて、熱を徹底的にブロックします。 - 夜間・早朝(外が涼しいとき) → 開ける
外の気温が室温より下がったら、窓を開けて涼しい空気を取り込み、部屋にこもった熱を逃しましょう。
「外の気温と室温を比べる」ことを意識するのがポイントです。
エアコンなしで夏を過ごす健康上の注意点
工夫次第で快適に過ごせますが、無理は禁物です。特に近年の猛暑では、熱中症のリスクを常に意識する必要があります。
- こまめな水分・塩分補給
喉が渇く前に、水やお茶、経口補水液などで定期的に水分と塩分を補給してください。 - 体調の変化に気をつける
めまい、立ちくらみ、頭痛、吐き気などの症状は熱中症のサインかもしれません。 - 無理せず涼しい場所へ避難する
我慢せずに図書館やショッピングセンター、カフェなど、エアコンが効いた涼しい場所に一時的に避難することも重要です。自分の命と健康を最優先に考えて行動してください。
(参考:環境省 熱中症予防情報サイト)
まとめ
今回は、エアコンがない部屋で夏を快適に乗り切るための、様々な暑さ対策をご紹介しました。
最後に、この記事のポイントをまとめます。
- お金をかけない対策
凍らせたペットボトルやハッカ油、打ち水など、気化熱をうまく利用して体感温度を下げる。 - 扇風機・サーキュレーターの活用
空気の流れを意識し、「外気の取り込み」と「熱気の排出」を使い分ける。 - 窓まわりの工夫
遮光カーテンやすだれで日中の熱を徹底的にブロックする。 - 便利グッズの導入
冷感寝具やネッククーラー、冷風扇などを活用して、さらに快適性を高める。 - 健康管理
熱中症には十分注意し、無理は絶対にしない。
すべての対策を一度に行う必要はありません。まずは「これならできそう」と思ったものから、一つでも試してみてください。小さな工夫の積み重ねが、夏の暮らしを大きく変えてくれるはずです。
ただし、度々の注意喚起となりますが無理は禁物です。最近は危険な暑さも続いていますので、エアコンの効いた涼しい場所で過ごすことも重要です。
エアコンの新規設置をする場合は、住宅設備保証の利用も併せて検討してみてはいかがでしょうか。在住ビジネスの住宅設備保証は、最大15年間保証いたします。新築・リフォーム、どちらの際もご利用いただけるサービスですので、まずはお気軽にお問い合わせください。
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