この一年でも比較的規模の大きな地震が各地で発生していますが、「地震の次は液状化に注意」というニュースを聞いたことはありませんか。
大きな地震が発生すると、地面が液体のようにドロドロになる「液状化現象」。特に、東日本大震災では広範囲で発生し、多くの建物やライフラインに深刻な被害をもたらしました。
この記事では、地震による液状化現象について解説します。
- 液状化がなぜ起こるのか、そのメカニズム
- どのような場所で発生しやすいのか
この記事を読んで液状化についての理解を深めていきましょう。

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目次
液状化現象とは?わかりやすく解説
まずは、液状化現象がどのようなものなのか、基本的な部分から見ていきましょう。
液状化現象の簡単な定義
液状化現象とは、地震の強い揺れによって、それまで安定していた地盤が一時的に液体のようになる現象のことです。

普段、私たちの足元にある地面は、砂の粒同士がしっかりと結びつき、その隙間を水が満たしています。しかし、地震の揺れが加わることでこのバランスが崩れ、砂の粒が水の中に浮いたような状態になります。これにより、地盤は建物を支える力を失い、まるで液体のようになってしまうのです。
噴砂・噴水と地盤沈下の発生
液状化が発生すると、地中から水や砂が噴き出す「噴砂(ふんさ)・噴水(ふんすい)」という現象が見られます。これは、地震の揺れで圧力がかかった地下水が、地盤の弱い部分を突き破って地表にあふれ出すために起こります。
同時に、地盤内の水や砂が地表に排出されることで、地面そのものが沈む「地盤沈下」が発生します。これにより、建物が傾いたり、道路が波打ったり、地中に埋まっていたマンホールが浮き上がったりといった被害が引き起こされるのです。

東日本大震災における液状化被害
液状化の恐ろしさを広く知らしめたのが、2011年の東日本大震災です。この地震では、震源から遠く離れた千葉県浦安市をはじめとする東京湾岸エリアで、大規模な液状化が発生しました。
- 建物の傾斜・沈下
多くの戸建て住宅が傾き、居住が困難になりました。 - ライフラインの寸断
地中の水道管やガス管が破損し、長期間にわたる断水やガスの供給停止が発生しました。 - インフラの破壊
道路が陥没・隆起し、マンホールが数十cmも浮き上がるなど、街の機能が麻痺状態に陥りました。
このように、液状化は建物の資産価値を大きく損なうだけでなく、私たちの生活基盤そのものを脅かす深刻な災害です。
(参考:国土交通省 関東地方整備局「東日本大震災による関東地方の液状化現象」)
液状化のメカニズムと発生の3条件
では、なぜ液状化は起こるのでしょうか。そのメカニズムは、以下の3つの条件がそろうことで発生します。ただし、以下のような地盤・地震で必ず液状化が起こるというわけではありません。あくまで「リスク」のお話になります。
条件1:ゆるい砂質の地盤
液状化は、どのような地盤でも起こるわけではありません。特に、粒子の結びつきが弱い、ゆるく堆積した砂質の地盤で発生しやすい特徴があります。
このような地盤は、もともと川だった場所や埋立地などに多く見られます。地盤の硬さを示す「N値」という指標が低い土地は、液状化のリスクが高いと考えられています。
条件2:高い地下水位
地盤の中に、豊富な地下水が存在することも条件の一つです。地下水位とは、地面を掘っていくと水が出てくる深さのことで、この水位が高い(浅い)ほど、砂の隙間が水で満たされている状態になります。
海や川の近く、低地などは一般的に地下水位が高く、液状化のリスク要因となります。
条件3:地震による長時間の揺れ
そして最後の引き金となるのが、地震による比較的長く続く強い揺れです。
地震の揺れが地盤に加わると、水で満たされた砂の粒が激しく揺さぶられます。すると、砂の隙間にある水の圧力(間隙水圧(かんげきすいあつ)といいます)が急激に上昇します。この圧力によって砂の粒同士の結びつきが失われ、砂が水の中に浮遊する状態になります。
この結果、地盤は建物を支える力を完全に失い、液体のような状態、つまり「液状化」に至るのです。
液状化が起こりやすい場所と地盤
ご自身の住むエリアが液状化しやすい場所なのか、気になりますよね。一般的に、以下のような地形や成り立ちを持つ土地はリスクが高いとされています。

埋立地・干拓地
海や沼地を埋め立てて作られた土地は、人工的に砂や土を盛っているため、地盤がゆるく締まっていないことが多いです。東京湾岸エリアや大阪湾岸エリアなど、沿岸部の都市に多く見られます。
河川の流域や旧河道
川の近くは、川が運んできた砂が堆積してできた土地(沖積平野)が多く、地下水位も高い傾向にあります。また、旧河道(きゅうかどう)と呼ばれる、昔は川だったが現在は埋め立てられて宅地になっている場所も、非常にリスクが高いエリアです。
砂丘と砂丘の間の低地
海岸近くに見られる砂丘と砂丘に挟まれた低い土地も注意が必要です。このような場所は地下水位が高く、砂が堆積しているため、液状化の条件がそろいやすい地形です。
液状化発生の目安となる震度
液状化は、一般的に震度5強以上の揺れで発生する可能性が高まると言われています。東日本大震災では、震度5弱を観測した地域でも液状化が発生しました。
ただし、これはあくまで目安です。地盤の条件によってはそれ以下の震度でも発生する可能性がありますし、逆に震度6や7の揺れでも、固い岩盤の上などでは発生しません。地震の揺れの大きさと地盤の性質の両方が関係することを覚えておきましょう。
自宅の液状化リスクを調べる方法
自宅周辺の液状化リスクは、公的機関が提供する情報を活用して、ご自身で調べることができます。
ハザードマップポータルサイトの活用
国土交通省が運営する「ハザードマップポータルサイト」では、全国の災害リスク情報を地図上で確認できます。
サイト内の「重ねるハザードマップ」機能を使えば、液状化のリスクが高いエリアを色分けで表示させることが可能です。まずは、このサイトでご自宅周辺の状況を大まかに把握してみましょう。
(参考:国土地理院 ハザードマップポータルサイト)
各自治体の液状化ハザードマップ
より詳細な情報を知りたい場合は、お住まいの市区町村が作成・公開している「液状化ハザードマップ」や「液状化予測図」を確認するのが最も確実です。
自治体のウェブサイトで「〇〇市 液状化マップ」などと検索してみてください。過去の地震での被害履歴や、より詳細な地盤データに基づいたリスク評価が示されています。
土地の成り立ちを古地図で確認
その土地がもともとどのような場所だったのか、歴史を調べることも有効です。国土地理院の「地理院地図」では、年代ごとの古地図や航空写真を見ることができます。
昔の地図で自宅周辺が海や川、沼地などであった場合、埋立地である可能性が高く、液状化のリスクを考慮する必要があるかもしれません。
液状化による主な被害と対策
最後に、液状化によって引き起こされる具体的な被害と、個人でできる対策について解説します。
建物への被害(傾斜・沈下)
液状化の最も深刻な被害は、建物の傾斜や沈下(不同沈下)です。地盤が部分的に沈むことで建物が傾き、ドアや窓が開かなくなったり、壁にひびが入ったりします。一度傾いた建物を元に戻すには、高額な修復費用がかかる場合が多く、資産価値が大きく損なわれる原因となります。
ライフラインへの被害(ガス・水道)
地盤が動くことで、地中に埋設されたガス管、水道管、下水道管が破損する被害も深刻です。これにより、電気は通っていても水やガスが使えないという状況に陥り、復旧までに長い時間がかかることがあります。
液状化で建物が傾いてしまったら
液状化で建物が傾いた場合、どのような対応が有効なのでしょうか。
沈下修正工事を実施する
もし、液状化により建物が傾いてしまったら「沈下修正工事」が有効です。
沈下修正工事は専門的な知識と技術が必要であり、費用も高額になることが多いですので、まずは建物を建てた工務店や専門会社に相談しましょう。ちなみに、在住ビジネスでも沈下修正工事を承っております。全国対応できますので、お困りの場合はお気軽にお問い合わせください。
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地震保険への加入
そして、地震保険への加入を検討することも重要です。ただし、地震保険は「液状化」という現象そのものを補償するのではなく、「液状化を原因として、建物や家財に生じた損害」に対して保険金が支払われる仕組みです。あくまで、建物が傾いたり、基礎に亀裂が入ったりといった損害が確認された場合に補償の対象となります。
まとめ
今回は、地震による液状化現象について、その仕組みからリスク、保険による備えまでを解説しました。最後に、この記事の重要なポイントを振り返ります。
- 液状化とは
地震の揺れで地盤が液体のようになる現象。ゆるい砂地盤、高い地下水位、強い揺れの3条件で発生しやすい。 - 起こりやすい場所
埋立地や川の近く、昔の河道など、比較的新しくできた軟弱な地盤はリスクが高い。 - リスクの確認方法
「ハザードマップポータルサイト」や自治体の液状化マップで自宅周辺のリスクを確認できる。
液状化は、いつどこで発生してもおかしくない災害です。まずはご自身の住む土地のリスクを知り、そして大切な資産と生活を守るために、地震保険という「備え」をしっかりと検討しておくことをおすすめします。
また、実際に液状化により建物が傾いてしまったら「沈下修正工事」を行うことで傾きを修復できます。在住ビジネスでは、全国各地の沈下修正工事を対応可能です。
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